鎮静剤
SEDATIVE鎮静剤とは
鎮静剤を投与する場合の安全性について
当クリニックでは患者さんが苦痛なく検査が受けられる様に鎮静剤を投与して眠った状態で検査を行います。
鎮静剤投与下にて検査をすると苦痛もない為、それ以降も同じ方法で検査を受けたいという方が99%にもなります。
ただし、薬を使うので安全なのかという心配もあるとは思います。鎮静剤を使ったときのメリットデメリットを列挙いたします。
メリット
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1. 苦痛なく検査が受けられる
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2. 嘔吐反射が少なくなるため検査時にマロリーワイス症候群(嘔吐反射により胃の粘膜が避けてしまう現象)になる確率が低い
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3. 検査中の患者さんの苦痛がないため、内視鏡医が検査に集中でき、見逃しが少なくなる。
デメリット
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1. 呼吸抑制(呼吸が浅くなる)は少なからずある
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2. 検査後、薬の副作用で吐き気、頭痛を起こすことがある
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3. 検査後、車の運転ができない
鎮静剤の副作用として最も懸念される合併症は呼吸抑制で検査中に呼吸が浅くなる可能性もあります。
鎮静剤投与を行い内視鏡検査を施行する事に関しては医師によって見解が分かれる部分ですが、鎮静剤投与の経験が豊富であり、薬の特性、いざという時の対処が分かっていれば問題ないと考えます。鎮静剤投与下での内視鏡検査や内視鏡手術(EMR ESD)など数万件を行ってきましたが、呼吸抑制でトラブルになった症例は1例もありません。
さらに当院では仮に呼吸抑制が起こった場合でも酸素飽和度を測定するだけでなくETCO2といって呼気中の二酸化炭素濃度を測定することにより、いち早く状態を確認することが可能となっています。
ここまでの管理体制があれば安全性は高いと考えます。
鎮静剤を使わなかったら安全という訳ではない
上記のように鎮静剤を使わなければ安心という訳ではなく、使わない場合はマロリーワイス症候群という無視できない合併症の頻度が高まります。これは検査中に嘔吐反射を繰り返す場合に起こる合併症で、胃の入り口の粘膜が縦に避けてしまう事があります。この合併症は鎮静剤を使わない場合に発生する事が多く、酷い場合は入院が必要になります。
この為、鎮静剤を使わなければ安心という訳ではなく、内視鏡検査を総合的に考えた場合、患者さんにとっては呼吸抑制の管理がしっかりできている施設であれば鎮静剤を使うメリットがデメリットを大きく上回るといえます。個人的には内視鏡検査の際に鎮静剤を使用する事はもはや標準であり、鎮静剤を使わない施設の方が社会的な責務を果たしていないと考えます。鎮静剤を使って検査をするためには内視鏡室の広さも必要となる為、スペースがとれない内視鏡室は導入できないケースもあるとは思いますが、患者さんに苦しい思いをさせておきながら何も改善しようと思わない施設は厳しいようですが淘汰されても仕方がないのかもしれません。
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0120-15-7140
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【診療時間】平日:9時~18時(休憩13時~15時)
土曜:9時~16時(休憩13時~14時)※休診:水・日・祝
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