胃内視鏡検査の症例紹介
CASES内視鏡検査を行う事により分かる病気を示します。
食道癌
食道がんは男性に多いがんで飲酒や喫煙との関連性が認められています。
特に濃度の濃いお酒を飲む方に多いとされますが、初期の段階では症状はなく、食事の際に飲み込みづらいなどの症状が出た時にはかなり進行しています。
このような状況にならない為にも飲酒の機会が多い方は、定期的な内視鏡検査は必須と考えて頂いた方が良いと考えます。
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1. 早期食道がん
食道の右壁に出来た早期の食道がんです。この段階で見つかると内視鏡治療ですみます。この症例は全く症状がなく、ピロリ菌除菌後の経過観察中に見つかりました。普段から焼酎をストレートで飲む方でした。
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2. 早期食道がん NBI
左の画像にNBI(狭帯域光観察)の処理を加えたものです。通常光観察に比べると腫瘍も分かりやすく描出されています。食道の観察にはNBIは必須と考えます。
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3. 進行食道がん
進行食道がんです。潰瘍面も深くリンパ節転移も懸念される症例です。このケースでは内視鏡治療の適応はなく手術、放射線治療、化学療法などの適応になります。この症例は食事のつかえ感を主訴に受診され、診断に至っています。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は欧米で多い疾患ですが、近年の日本で増えています。日本でピロリ菌感染率が減っていることが一つの要因で、ピロリ菌がいないと胃酸の分泌能力が上がる為、逆流性食道炎が多くなると言われています。とはいっても日本人の胃酸の分泌能力は欧米人に比べると低いため、重症の逆流性食道炎になる方は少ない印象です。逆流性食道炎の軽症は経過観察でも問題ありませんが、炎症が長期に及ぶと胃食道にバレット上皮が生じると、食道がんが発生する確率が高くなりるので注意が必要です。
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1. 正常な食道
炎症のない食道です。このように食道下端で走行する血管がきちんと見える場合は食道炎の心配はありません。
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2. 逆流性食道炎
典型的な逆流性食道炎の症例です。胸やけがあり受診され診断されたケースです食道下端の白濁と口側に伸びた粘膜障害がある為、逆流性食道炎と診断できます。
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3. 逆流性食道炎
この症例も逆流性食道炎ですが、画面中央やや右斜め上の炎症は注意が必要で、このような炎症にはがんが隠れていることもありますので、組織検査できちんとがんでない事を証明する必要があります。
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4. 食道裂孔ヘルニア
この画像は胃の中からスコープを反転させ胃と食道のつなぎ目(接合部)を見ていますが、このように隙間がある方は食道裂孔ヘルニアといい逆流性食道炎を増悪させる原因になります。
好酸球性食道炎
好酸球性食道炎はアレルギーにより起こる食道炎で好酸球という白血球が消化管に多く集まり慢性的に炎症を起こす病気です。この病気は好酸球性消化管疾患と総称しますが、炎症が起こる部位によって主に好酸球性食道炎と好酸球性胃腸炎に分かれます。アレルギーの原因となる食べ物は小麦、牛乳、大豆、卵などが考えられています。胸やけなどの症状で見つかることが多く、組織検査で確定しますが、内視鏡医がこの病気を知らなければ、症状も内視鏡像も逆流性食道炎に似ている為、逆流性食道炎として対応されてしまう事もあります。治療はアレルギーとの原因となる食事を控える事が重要ですが、原因となる食事が不明な場合は胃酸を抑える薬を内服するか、ステロイドによる対症療法になります。現在ではまだ診断に至るケースは少ないですが、今後増えてくる疾患と考えます。
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1. 好酸球性食道炎
白斑と輪状溝、縦走溝がみられる典型的な好酸球性食道炎です。この方の場合は食事のつかえ感で見つかっています。通常は穀物の摂取を控えるか、胃酸を抑える薬を内服する事により症状は軽快します。
胃、十二指腸潰瘍
胃潰瘍、十二指腸潰瘍はピロリ菌感染と関連があり、ピロリ菌感染があると罹患しやすい病気ですが、
ピロリ菌陰性の方でもストレス、食生活により起きることがあります。
胃潰瘍
みぞおちの痛みや黒色便で見つかることが多い疾患です。軽症の場合は内服薬で速やかに軽快しますが、深い潰瘍になった場合は突然、大出血を起こしたり、胃に穴をあけてしまう穿孔といった事態になる可能性もあり、注意すべき病気です。3,4日以上続くみぞおちの痛みがある場合は胃カメラによる検査をお勧めします。
潰瘍があった場合はまず、
①胃がんとの鑑別
②ピロリ菌検査
を行います。胃がんでない事を確認したのち、ピロリ菌陽性の場合は除菌治療をすることが最も重要です。
①胃がんとの鑑別
胃潰瘍が胃がんになるわけではありませんが、初期の胃がんと胃潰瘍は形が非常に似ている為、見た目では分からない事もあります。当院では必ず組織検査を行い、胃がんによる潰瘍ではない事を確認させて頂きます。
②ピロリ菌検査
胃潰瘍はピロリ菌により起こるケースが多いため、まずはピロリ菌の検査を行い、陽性の場合、除菌治療を行う必要があります。胃、十二指腸潰瘍は繰り返すことが多い疾患でありますが、除菌により9割以上再燃を予防できると言われています。
十二指腸潰瘍
十二指腸潰瘍は胃潰瘍に比べ比較的若い年齢で起こることが多く、10代でも起こることは珍しくありません。
十二指腸潰瘍の
①繰り返すことが多い
②壁が薄いため穿孔が起こりやすい
③何度か繰り返す事により変形や狭窄を来しやすい
という特徴があります。
①繰り返すことが多い
十二指腸潰瘍は食生活と関連性が高く、ピロリ菌陰性でも起こりえます。この為、食生活の改善がない場合は短期間で繰り返す事が多いので注意が必要です。
②壁が薄いため穿孔が起こりやすい
外科医なら多くの経験があると思いますが、胃と違い十二指腸の壁は3mm程度しかなく潰瘍が生じた場合は容易に穿孔を起こします。この場合は入院、手術が必要になりますので、十二指腸潰瘍の既往のある方で背部痛や黒色便がある場合すぐに胃カメラを受ける必要があります。
③何度か繰り返す事により変形や狭窄を来しやすい
潰瘍があっても症状が出ない事もあり、知らない間に何回か潰瘍を繰り返すケースもあります。この場合、潰瘍→治癒を繰り返す事により狭窄を来し、食べ物の通過障害を来すこともあります。こうなると手術が必要になりますので、過去に潰瘍の既往がある方は内視鏡による定期的な検査が必要になります。
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1. 胃潰瘍
胃体部に出来た活動性の潰瘍です。深い潰瘍の為、出血や穿孔が懸念される症例です。この方はピロリ菌陽性の方で、これに加え転勤のストレスが加わったことにより生じた潰瘍でした。
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2. 胃潰瘍治癒後
左の症例の治療後です。除菌治療を行っただけでほとんど跡形もなく治っています。青く見えるのは医療用の色素です。このように医療用の色素を散布すると細かい凹凸も分かりやすくなります。
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3. 十二指腸潰瘍(活動期)
活動期の十二指腸潰瘍です。それほど深くなく潰瘍面に露出血管もないため、この段階で治療を開始すれば大きな問題にはなりません
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4. 十二指腸潰瘍(治癒期)
多発性十二指腸潰瘍です。2か所潰瘍を認めますが、治癒期となっており、出血のリスクは少ないと考えます。但し、過去に何度も十二指腸潰瘍を繰り返しており十二指腸が変形しています。これ以上変形すると食物の通過障害を来す可能性もあります。
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5. 通過障害を伴う十二指腸潰瘍
これは潰瘍が大きすぎ、十二指腸の球部も変形し潰れおり、もはや内腔も確認できません。この症例は十代の男性ですが、若い方でもここまでひどくなるのが十二指腸潰瘍の特徴です。速やかに治療を行わないと治っても高度の変形により後遺症を残す可能性もありますので注意が必要です。
胃がん
日本人に多いがんの代表ですが、近年胃がんによる死亡率はピロリ菌感染率の低下と胃癌検診の効果により低下傾向にあります。胃がんの原因の99%はピロリ菌が関わっており、胃がんを予防するにはまずはピロリ菌除菌治療をなるべく若い年齢で受けて頂くことが重要です。
胃がんになったら?
胃がんは
①進行度
②病理組織のタイプ
により治療方法は大きく変わります。
①進行度
早期がんと進行がんに分かれます。早期がんはがんが粘膜もしくは粘膜下層にとどまるもので進行がんは筋層にまで浸潤した状態を言います。もちろん早期がんの方が治癒する確率が高いのですが、進行がんでも治らないわけではありません。進行癌=末期がんではありません。
②分化癌と未分化癌
ピロリ菌が原因のがんはほとんどが分化型腺癌つまり初期のころは悪性度が低いがんです。長い年月をかけてゆっくり大きくなる為、定期的な内視鏡検査を受けていれば、胃がんで亡くなることはまずありません。治療も現在、早期なら胃カメラによる切除(内視鏡的粘膜下層剥離術)で治癒することが多いため、昔のようにいきなりお腹を開ける手術にはなりませんので、このタイプのがんでは慌てる必要はありません。
問題はスキルス胃がんで有名な低分化型腺癌になります。これは初期の段階から悪性度が高く、たとえ早期で見つかっても手術が必要な事が多いのが特徴です。低分化型腺癌の早期は発見が難しい事で知られており、胃底腺がんなどは胃粘膜が周囲より僅かに白い(退色域)程度なので、注意深い検査が必要となります。検査方法も重要で鼻らの内視鏡検査では発見は難しく、拡大機能をもった内視鏡で観察することが必要です。この為、当院では鎮静剤を使った内視鏡検査をお勧めしています。
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1. 早期胃がん
胃の前庭部に出来た表面陥凹型の微小胃がんです。大きさにして5ミリ程度ですが、このサイズのがんであれば転移もないため内視鏡治療で根治できます。この症例は分化型腺癌でした。
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2. 早期胃がん
胃角部に出来た表面隆起型の早期胃がんです
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3. 早期胃がんNBI観察
NBIで観察するとより境界も明瞭になります。このがんは深達度も浅く、分化度も高いため、内視鏡で切除することが可能です。
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4. 前庭部の胃がん
庭部小弯に出来た表面陥凹型の胃がんです。会社検診の胃レントゲン検査で胃体部に異常を指摘されて内視鏡で確定診断に至ったケースですが実際に病気があった場所は全く違う部位だったので、この病変は見逃されていました。結果的に内視鏡を行う事で病気が見つかった事例です。
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5. 前庭部の胃がん色素内視鏡
先ほどの症例に色素を散布すると扇形に病変を認め、前壁だけでなく後壁側まで広がっている病変である事が分かります。見かけ上、びらん性胃炎とほとんど変わりませんが、通常観察でわずかな不整がある事に気づけば診断は可能です。このように胃がんの早期は良性疾患との鑑別が困難な例もあり高いレベルでの内視鏡検査が如何に重要であることが良く分かるケースです。
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6. 進行胃がん
胃体部に出来た3型の進行胃がんです。貧血の精密検査で発見されました。貧血の原因の6割が消化管に原因があると言われていますので、貧血を指摘された場合、しっかり検査する事が重要であることが良く分かります。
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7. 早期胃がん
胃角部に出来た早期胃がんの症例です。この症例は潰瘍の辺縁にもあまり不整が無いため、良性の潰瘍との鑑別が難しい症例です。この方は親せきに胃がんの方がいて心配になり、受診となったケースです。もちろんご本人とは全く関係のない事ですが、きっかけをキチンと生かす方が健康寿命を延ばすことになります。
胃ポリープ
胃レントゲン検査で見つかる病態で最も多い病変です。ポリープと言っても幾つか種類があり、基本的に病気ではないポリープもありますので、内視鏡で検査をすれば放置してよいポリープか切除した方が良いかは一発で分かります。ここでは臨床的によく見るポリープを上げます。
①胃底腺ポリープ
胃底腺ポリープは多発する傾向があり画像でみるとビックリされる方もいますが、このポリープは見た目が派手なだけで病気ではありません。このポリープは比較的若い女性に多く、ピロリ菌がいない元気な胃に出来ると言われています。ピロリ菌がいない胃は胃液分泌が盛んなため、胃液を分泌する粘膜が膨張して出来たものなので、がんとの関連性はありません。このポリープの経過を見るために何回も胃カメラをしたり、組織を取ったりすることはナンセンスであり、医療費の無駄です。胃レントゲン検査で指摘されることが多いのですが、胃レントゲン検査で指摘→胃カメラで再検という2度手間になってしまうと時間も医療費もかかってしまいます。貴重な時間を無駄にしない為にも、胃の検診は胃レントゲン検査という中途半端な検査は行わず、最初から胃カメラにした方が結果的には無駄が少なくて済みます
②過形成性ポリープ
このポリープは大きくなるとがんに移行する可能性もあり注意が必要で、以前は積極的に内視鏡切除を行っていましたが、近年、ピロリ菌との関連性が注目されており、除菌治療を行うと自然に消失してしまうケースもあります。このポリープに関しては、観察が必要で、大きくなってくる場合は切除も検討することがあります。
③腺腫
腺腫は大腸で良くみられる組織です。基本的には良性の腫瘍ですが、大腸と同じで放置すると大きくなりがんに移行する可能性が高いため切除が必要です。
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1. 胃底腺ポリープ
胃体部に多発した胃底腺ポリープです。多発していてもがんのリスクはなく問題はありません。女性に多い事が特徴です。
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2. 過形成性ポリープ
胃の前庭部に出来た過形成性ポリープです。この程度のポリープなら除菌後に消失することが多いです。大きくなると貧血の原因になる事もあります。
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3. 胃腺腫
胃体部小弯に出来た腺腫です。このようにお皿型の扁平なポリープの形態を呈することが多いです。これは悪性に移行する可能性が高いため切除が必要です。
胃粘膜下腫瘍
胃の粘膜より深い層(粘膜下層、筋層)から発生する腫瘍です。大抵は小さいままで経過観察のみで治療まで必要となるケースは少ないですが、その後の経過によっては外科的手術が必要になるケースがあり侮れません。
一口に粘膜腫瘍と言ってGIST(gastrointestinal stromal tumor)、リンパ腫、カルチノイド、平滑筋細胞由来の腫瘍、神経系腫瘍、脂肪細胞由来の腫瘍、血管内皮細胞由来の腫瘍などといろいろな原因が考えられ、臨床上はGISTとカルチノイドは大きくなると転移を来すケースがあり、内視鏡検査で増大傾向があった場合、手術を考慮します。
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1. 胃粘膜下腫瘍
胃体部小弯に出来た粘膜下腫瘍です。この程度の大きさなら手術になる事はありませんが、定期的な内視鏡観察が必要となります。
胃カルチノイド
胃体部小弯に発生したカルチノイドです。中央部分が陥凹しています。この症例は一年前は陥凹はなく単なる粘膜下腫瘍の形態だったので、粘膜下腫瘍と言っても定期的な経過観察が必要である事が分かる事例です
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1. 胃カルチノイド
胃体部小弯に発生したカルチノイドです。中央部分が陥凹しています。子の症例は一年前は陥凹はなく単なる粘膜下腫瘍の形態だったので、粘膜下腫瘍と言っても定期的な経過観察が必要である事が分かる事例です
ピロリ関連胃炎
ピロリ関連性胃炎は萎縮 点状発赤 鳥肌胃炎 襞肥厚などがみられます。これらの現象は以前は別々の病態と考えられていましたが、すべてピロリ菌による一連の変化と分かり、現在はピロリ関連性胃炎として扱われています。ピロリ菌関連胃炎は幾つか種類があります。
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1. 萎縮性胃炎
ピロリ菌感染≒萎縮性胃炎をと言ってもよいくらい有名な胃炎です。萎縮とは胃の粘膜が薄くなってくる現象で胃の出口から徐々に進行し、時間が経つと胃粘膜ほぼ全体に広がります。この萎縮粘膜が胃がんの発生母地になり、萎縮が高度であればあるほどリスクは高くなります。
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2. 鳥肌胃炎
名前の通り胃の前庭部に鳥皮のようなブツブツが生じるタイプの胃炎です。比較的若い女性の胃粘膜に生じますが、この胃炎は胃がんとの関連性が高いと言われており、注意深く経過観察を行う事が重要です。除菌治療により目立たななくなります。
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3. 腸上皮化生
これも萎縮性胃炎の一つの形で胃がんの発生の高リスクになります。ただし、萎縮粘膜や腸上皮化生から発生する癌は高分化型腺癌と言って胃がんの中でも悪性度は低く、いきなり大きくなる癌ではない為、定期的に検査をしていれば、必ず早期のうちに見つかり、内視鏡で切除できます。
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4. 点状発赤
胃体部に多く見られますが、除菌治療に速やかに消失します。除菌後にもこの発赤がある場合には舒筋不成功が疑われますので、再度、ピロリ菌の検査を行います。
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5. 皺壁腫大
胃体部の皺壁腫大です。ピロリ陽性による所見ですが、MALTリンパ腫など他疾患の可能性も考える必要があります。
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1. 正常な胃
ピロリ菌がいない胃の中です。萎縮もなく非常にきれいな粘膜です。RACと言われる赤い点々がみえるのが特徴です。
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2. 正常な胃
こちらもピロリ陰性の胃です。赤い筋のような発赤が見えますが、稜線状発赤と言われ、昔は表層性胃炎と言われていましたが、現在では治療は不要な所見です。
胃アニサキス症
アニサキスは魚の内臓にいる寄生虫で、近年増加傾向にあり、さばやイカなどの摂取後に強い上腹部痛を感じた場合、この病気を疑う必要があります。アニサキスは人間の内臓の中では生存できない為、1週間ほどで死滅しますが、その間、胃壁や小腸の壁に食い込み痛みが生じます。痛みは物理的な刺激によるものというより、アニサキスが食い込むことにより局所的なアレルギー反応による腸管の浮腫により痛みが生じると言われています。内視鏡でアニサキスを摘出すれば速やかに痛みも消失します。
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1. 胃アニサキス症
胃体部の粘膜にアニサキスを認めます。摘出する事により速やかに症状が軽快します。
自己免疫性胃炎(A型胃炎)
自分の免疫が自分の胃酸を出す細胞を破壊するために胃酸が出なくなる疾患です。内視鏡では胃粘膜の萎縮で診断しますが、ピロリ菌による萎縮とは逆で胃の上から萎縮が起こる事とが特徴です。この病気は胃酸がなくなることによりビタミンB12の吸収障害が起こり貧血(巨赤芽球性貧血、悪性貧血)を起こします。貧血に対してはビタミンB12を注射で投与する必要性があり,定期的な胃粘膜の観察と貧血のチェックが必要となります。
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1. 前庭部の非萎縮粘膜
ピロリ菌による萎縮の場合前庭部から萎縮が始まりますがこの病気の場合、前庭部に萎縮はありません。
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2. 胃体部の粘膜萎縮
胃体部の著明な萎縮を認めます。この症例では採血で貧血も伴っておりビタミンB12の投与を行いました。このような疾患がある事を知らないと単なる萎縮性胃炎として対処されてしまいます。
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0120-15-7140
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【診療時間】平日:9時~18時(休憩13時~15時)
土曜:9時~16時(休憩13時~14時)※休診:水・日・祝
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