院長ブログ
BLOGなぜうどんやおかゆが消化が良いと言われているのか?
2024年05月02日消化糖質制限
一般的にうどんやおかゆは消化が良い食材と言われます。
しかし、生理学的にはうどんやおかゆ(お米も含む)は胃での消化は困難な食材で、内視鏡検査をしていても残っていることがしばしばあります。
でも、なぜうどんやおかゆが消化が良いとの認識があるのでしょうか?
これは某有名雑誌の編集者からも質問された内容にもなりますが、私の中では答えは出ています。
それはうどんやおかゆが体調が悪い時でもなんとか食べることが出来る食材だからです。
例えば体調が悪い時に脂っこいお肉を出されても食べる気がない場合でも、うどんならのど越しもよい為、何とか食べることが出来ます。
そのため何とか食べることが出来る食材≒消化が良い食材と誤解されただけの話です。
特に体調が悪い人を介護する立場の人であれば、元気を出すためにも何とか食べさせないといけないという気持ちが強い為、
何か食べるものがないかと考えれば自然とうどんにたどり着きます。つまり介護する立場の人の親切をかりたおせっかいが誤解を呼んでいるのです。
ただ、何とか食べることが出来ても消化が悪い為、状況によっては食べることによりかえって体調を悪くすることも考えられます。
ちなみに私なら体調が悪い時は水分やスープだけで基本食べません。食べること≒健康 ではないからです。
体調が悪い状態を早く改善したいのなら食べないか小食が基本です。
皆さんも体に良いことをしようとしてかえって体調を崩すことをしているケースもありますので注意が必要ですよ。
特に介護する立場の人は自分が安心することがその人のためになることなのかは自問自答してください。
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。