院長ブログ
BLOG胆石の原因は油(脂)摂取が足りないからです
2023年07月13日消化糖質制限
胆石症は一般の方でも良く耳にする病気の一つだと思います。
私も外科医なので胆石による胆嚢炎の手術を数え切れないほど行なってきましたが、酷い胆嚢炎は難易度も高く、がんの手術より圧倒的に経験を求められる手術となります。
ところで胆石の原因は何でしょうか?一般的には油(脂)のとりすぎが原因と言われています。
その理由として、胆石発作の時はウナギなどの脂を多く摂取したときに多いからです。
臨床的には確かにその通りなのですが、私は胆石が出来る原因と、胆石で発作が起きる原因は分けて考えるべきと思います。きっかけは脂を摂取した時かもしれませんが、胆石が出来る原因は普段から炭水化物のとりすぎが原因と考えています。
人は炭水化物を摂取した際、胆嚢の消化は必要としていないので、胆嚢自体も動きません。動かないと胆嚢の中の胆汁は排出されないため、胆嚢内の胆汁は濃縮され石となってしまいます。このような状況になったときに、急に脂を摂取し、胆嚢が動くと石と胆嚢粘膜がこすれて炎症を起こすのです。
このため胆石が出来る原因でいうと普段から脂を摂取していないことが問題なのです。
胆嚢に蓄えられている胆汁は消化の要の一つで、腸活の面でも私が注目している消化液になりますので
今後もこの内容は続けていきます。
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。