院長ブログ
BLOG朝の炭水化物は害がないは本当か?
2022年11月28日糖質制限
私の本では朝の炭水化物を抑えた方が一日が快適に過ごせてその結果一日で摂取する炭水化物も減らせると書かせて頂きました。
ただ一方で炭水化物を減らすことを推奨している医師が「朝の炭水化物は食事をしたあと動くから糖質も消費されてしまうから炭水化物を食べるなら朝です」という意見もあります。
この意見も正しいとは思います。しかしこれには条件があります。それは一日の炭水化物(糖質)を食べる量が決まっていて、朝食、昼食、夕食のどこで食べたらいいかという話に限定すれば朝食が害が少ないというのは正しいです。
しかしそれはカロリーの話だけで考えた場合です。
人間の食性はカロリーだけでは決まりません。特に炭水化物は嗜好品の面が大きい為、朝炭水化物を食べた場合、昼もうどん、夕食もパスタとなりがちです。朝だけ食べるつもりが気づいたら毎食食べており結果として太ったり体調を悪くしてしまう可能性が高いです。これは海外の研究でも分かっており、朝炭水化物を食べると一日の食事が知らず知らず炭水化物に偏りがちになるという結果が出ています。逆に朝に卵など炭水化物以外の物を食べると、その日一日の炭水化物の量が減るというわけです。
私が朝の炭水化物を控えようと主張しているのはその食性も考えての事です。カロリーだけ考えているわけではないのです。
また炭水化物の消化自体も悪いため、朝からパンを食べると胃もたれで仕事がはかどらないという面もあります。
どちらが正解というものではありませんが、人間の意思の弱さや仕事の効率を考えたら朝の炭水化物は控えるべきです。ただ、その人が一日の炭水化物はご飯一杯と決めていてそれ以上は何が何でも食べないと決めており、それを実践する強い意志があれば朝の炭水化物もありだとは思います。
みなさんもどちらが良いか自分の体で実験し、その人に会った方法を見つけて頂ければと思います。
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。