院長ブログ
BLOGカプセル内視鏡では胃や大腸の検査は出来ません。
2017年12月12日カプセル内視鏡
以前にも書いたネタですが、問合が多いので再投稿します。
単刀直入に言うとカプセル内視鏡では胃や大腸の検査は出来ません。
観察できる範囲は小腸のみです。
なぜなら胃や大腸は内腔がとても広い臓器のため観察するためには風船のように膨らませないと観察は出来ませんが、カプセル内視鏡では胃や大腸の中に空気を送る事が出来ません。大量の空気を胃に送る為には大きなエネルギーが必要なため小さなカプセルには物理的に不可能なのです。仮にそれが可能であっても、胃の中をカプセルが自由自在に動き回り病気を発見する事も現在の技術では不可能です。
小腸に関しては管腔が狭い為、何とか観察は出来ますが、詳しくみるとなるとやはり小腸内視鏡が必要です。
ちなみにカプセル内視鏡が保険適応になる方は胃や大腸の内視鏡検査を行ったにも関わらず、消化管出血が続いている方に限られるので、胃カメラをやりたくないのでカプセル内視鏡で代用しようというのは気持ちとしては理解できますが出来ません。
当院ではカプセル内視鏡の導入は考えていませんのでご了承頂けたら幸いです。
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。