院長ブログ
BLOGカプセル内視鏡は胃カメラや大腸カメラの代用になるのか?
2017年01月19日カプセル内視鏡大腸内視鏡検査胃内視鏡検査
つい先日も消化器内視鏡学会のセミナーに参加してきましたが、カプセル内視鏡の講演もあり時代は変化しつつあります。
外来の患者さんからは内視鏡検査はハードルが高いから、カプセル内視鏡で胃や大腸を調べて欲しいという希望を時々耳にします。
ではカプセル内視鏡は胃カメラの代用になるのでしょうか?
外来の患者さんからは内視鏡検査はハードルが高いから、カプセル内視鏡で胃や大腸を調べて欲しいという希望を時々耳にします。
ではカプセル内視鏡は胃カメラの代用になるのでしょうか?
カプセル内視鏡で観察できる範囲は現時点では小腸だけです。
残念ながらカプセル内視鏡は胃や大腸内視鏡検査の代用にはなりません。
なぜならカプセル内視鏡は
なぜならカプセル内視鏡は
①消化管の動きによって進むだけなので自走能がない
②送気によって消化管を膨らませて観察する事が出来ない
この理由で消化管精査は困難です。
①に関しては一部実現されている製品もありある程度克服される可能性はありますが、②に関してはほぼ不可能です。消化管は普段はしぼんでいる為、空気や炭酸ガスを送り、進展させない限り観察は不可能なのです。
これが出来るのは胃、大腸内視鏡だけです。
カプセル内視鏡の良い適応は胃や大腸を調べても出血源が無いにも関わらず下血などの症状がある時です。
この場合は小腸を調べる必要があるのですが、小腸は胃や大腸に比べて非常に細いため送気しなくてもある程度の観察が出来るのでまずとっかかりの検査としては有用です。(止血などの処置が必要な場合は小腸内視鏡が必要になります)時代は進歩していますが胃や大腸の検査に関してはスキルの高い内視鏡医を探して検査してもらう事に変わりはないようです。
この理由で消化管精査は困難です。
①に関しては一部実現されている製品もありある程度克服される可能性はありますが、②に関してはほぼ不可能です。消化管は普段はしぼんでいる為、空気や炭酸ガスを送り、進展させない限り観察は不可能なのです。
これが出来るのは胃、大腸内視鏡だけです。
カプセル内視鏡の良い適応は胃や大腸を調べても出血源が無いにも関わらず下血などの症状がある時です。
この場合は小腸を調べる必要があるのですが、小腸は胃や大腸に比べて非常に細いため送気しなくてもある程度の観察が出来るのでまずとっかかりの検査としては有用です。(止血などの処置が必要な場合は小腸内視鏡が必要になります)時代は進歩していますが胃や大腸の検査に関してはスキルの高い内視鏡医を探して検査してもらう事に変わりはないようです。
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。