青い光はヘモグロビンに吸収され結果として粘膜に走行している毛細血管を見やすくすることが出来きます。
早期癌の周囲は毛細血管が発達しているため、このわずかな異常血管を見つける事が可能となりました。
白色光では分りずらい毛細血管がNBIでははっきり見えるようになります。
特に食道がんの診断には有用で以前はルゴール(うがい薬の成分です)を食道粘膜に散布して早期がんを見つけていましたがNBIによりその必要性が少なくなり、患者さんの負担を減らす事になりました。(ルゴールは消毒薬のため、粘膜に散布すると痛みが生じます)画像はオリンパスホームページより引用
院長ブログ
BLOG最新の内視鏡診断 ~NBI~
2017年01月26日大腸内視鏡検査最新の内視鏡検査胃内視鏡検査胃癌診断学
内視鏡診断は日々進歩しており最新の内視鏡には診断をサポートする様々な機能が付属しています。
今回はNBIについてです。
NBIはNarrow Band Imagingの略語で日本語では狭帯域光観察と言われています。
今回はNBIについてです。
NBIはNarrow Band Imagingの略語で日本語では狭帯域光観察と言われています。
NBIはがんを栄養する血管を見る技術です
NBIはオリンパスが開発した技術で通常はキセンノンランプによる白色光を当てて胃や食道、大腸の粘膜を観察するのですが、白色光ではなく青と緑の光の成分だけをフィルターによって抽出し、その光により粘膜を観察する方法です。
青い光を当てる意味は血液中に含まれるヘモグロビンが吸収しやすい波長だからです。
青い光を当てる意味は血液中に含まれるヘモグロビンが吸収しやすい波長だからです。
最新の内視鏡検査ではNBIによる観察は必須のものになっています。
少しでも早期がんの見逃しが無いように開発された技術を紹介しました。
少しでも早期がんの見逃しが無いように開発された技術を紹介しました。
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。