院長ブログ
BLOG新しいポリープ切除法 コールドポリペクトミーについて②
2017年05月29日大腸ポリープ大腸ポリープ切除
前回、大腸ポリープ切除の新しい方法であるコールドポリペクトミーについて説明しました。
この方法のメリットは術後出血が少ないことです。
以前のポリペクトミーでは術後3日以内かもしくは1週間以降の出血が起こりやすいのは経験上、分かっていました。
この方法のメリットは術後出血が少ないことです。
以前のポリペクトミーでは術後3日以内かもしくは1週間以降の出血が起こりやすいのは経験上、分かっていました。
術後一週間たってからの出血は熱反応によるものか?
以前のポリペクトミーは高周波発生装置で熱を発生し、タンパク凝固を起こし、出血を抑えてきました。
この方法は手術している時の出血は抑えられるのですが、その後の出血がみられることから、熱によって変性した粘膜が時間がたってから壊死、脱落した際に、そこに血管があると出血すると考えられています。
この点、コールドポリペクトミーは熱を発生させない為に、粘膜が変性、壊死することがない為、理論上、ポリープをとった時、もしくは翌日、翌々日ぐらいにしか出血は起こりえません。
この方法は手術している時の出血は抑えられるのですが、その後の出血がみられることから、熱によって変性した粘膜が時間がたってから壊死、脱落した際に、そこに血管があると出血すると考えられています。
この点、コールドポリペクトミーは熱を発生させない為に、粘膜が変性、壊死することがない為、理論上、ポリープをとった時、もしくは翌日、翌々日ぐらいにしか出血は起こりえません。
ポリープを取った後、1週間も行動や飲酒を制限するのはつらい…
ポリープを取られた方は、かならず一週間から10日はアルコール摂取や旅行の制限されたと思いますが、新しいポリペクトミーは3日の制限で大丈夫です。
患者さんの行動制限はなるべくしたくないので、当院では1cm以下のポリープ切除はコールドポリペクトミーとします。
(ただし、大きいポリープに関しては従来のポリープ切除の方がトラブルが少ないとされるため、従来法で行います。)
患者さんの行動制限はなるべくしたくないので、当院では1cm以下のポリープ切除はコールドポリペクトミーとします。
(ただし、大きいポリープに関しては従来のポリープ切除の方がトラブルが少ないとされるため、従来法で行います。)
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。